決算審査
1.公営住宅使用料の収入未済額
Q.公営住宅使用料の収入未済額が2年連続で積み上がっている。今後の見通しと解消に向けた具体的な取組は。
A. 令和7年度の収入未済額は67万3,731円で、令和6年度の69万5,426円に続き高い水準となっている。今後は早期の保証人請求、強制執行に加え、十勝生活あんしんセンターや弁護士相談を案内するなど、生活再建型の債権整理も併せて進める。
2.職員研修費約120万円の減額
Q.職員研修費が当初予算から約120万円減少している。研修の縮小や中止があったのか。必要な研修機会は確保され、人材育成方針との整合性は保たれているのか。
A. 当初342万円を計上し、年度途中で81万5,000円を減額補正、最終執行額は225万円、執行率約66%となった。専門研修が担当職員の繁忙期と重なり参加できなかったこと、同様の研修を帯広市で受講したことで旅費が不要となったこと、議会視察随行費が想定より少なかったことなどが主な減額要因である。一方、新規採用職員研修、中堅リーダー研修、メンタルヘルス研修などは実施しており、必要な研修機会は確保している。一定の予算余裕も必要であり、人材育成基本方針等と乖離した結果とは認識していない。
3.地域力創造アドバイザー事業
Q.地域力創造アドバイザー事業について、令和7年度の成果と課題をどう認識しているか。
A. アドバイザーが毎月1回、1週間程度池田町に入り、町内人材の発掘を中心に活動した。令和7年度は60人を超える町民と対話し、その中から「行政に頼らず自分たちで何かをやってみよう」という横のつながりや自主的な動きが生まれている。こうした機運を重要な成果と捉えており、将来的には地域ブランディング事業などにも関わってもらうことを期待している。
4.移住新生活応援事業補助金
Q.令和7年度に開始した移住新生活応援事業補助金を、町としてどのように評価しているか。
A. 令和7年度は5件の利用があり、単身3人、夫婦1件、夫婦と子ども1人の世帯1件だった。若年層や子育て世帯の移住を促すことを目的としており、長期的な定住につながる可能性があることから意義のある制度と評価している。令和8年度も約9件の相談があり、移住先を検討している人が池田町を選択する後押しになる制度と考えている。
5.地域おこし協力隊の活動報告・成果周知
Q.地域おこし協力隊の活動報告や成果周知を町の事業として位置づけ、予算を計上する必要はなかったか。
A. 前年度の活動報告会では映画上映費7万7,000円を協力隊員の活動費から負担した。町としては、広報紙やSNS、イベント、新聞報道などで各隊員の活動が発信されていることから、現段階では報告会などを行政主導で実施するのではなく、協力隊員の自主性に委ねたいと考えている。ただし、月1回の打合せの中で意見を共有し、今後どのような取組ができるかは検討する。
6.子育て世帯住宅取得応援奨励金
Q.子育て世帯住宅取得応援奨励金の成果と効果をどう捉えているか。
A. 令和7年度は8件の利用があり、町外からの転入1件、町内在住者による住宅取得7件だった。制度の認知が進み、住宅取得や定住の後押しとなっているほか、町内子育て世帯の町外流出防止にも一定程度寄与していると評価している。今後は建設業者や不動産業者とも連携し、住宅取得を検討する世帯に制度情報が届くよう周知を強化する。
7.公営住宅リノベーション事業補助金
Q.令和7年度に利用実績がなかった公営住宅リノベーション事業補助金について、課題と今後の取組は。
A. 老朽化した公営住宅を町が解体するのではなく、土地・建物を売却し、購入者による改修・再利用を促すため創設した制度である。令和7年度は2回入札したが申込者がなく、補助金の利用もなかった。その後、活用イメージのパース作成やホームページ・SNSでの周知により約9件の問合せがあり、令和8年度には2物件が落札されている。今後の利活用を期待している。
8.ファミリーサポートセンター事業
Q.ファミリーサポートセンター事業の利用が少ない。現在の課題と利用拡大策は。
A. 令和7年度の利用は1家庭にとどまり、十分に利用が広がっていないと認識している。制度情報が必要な人に届いていないことや、利用手続、心理的なハードルなどが要因として考えられる。令和8年7月に対象世帯へニーズ調査を実施しており、その結果から利用されない理由や必要とされる支援を把握し、周知方法や利用しやすい仕組みを検討する。
9.保育士等就業奨励金
Q.令和7年度に90万円を予算計上しながら未執行となった。どのような周知を行ったのか。また今後の人材確保策は。
A. 令和7年度から町内の保育園・幼稚園に新たに就業する保育士等を対象として開始し、町ホームページやSNSで周知したが、利用実績はなかった。令和7年度は町内施設自体が職員募集を行っていなかった一方、令和8年度は求人を行っても応募がない状況で、人材確保は課題となっている。今後は町内保育施設と情報共有し、求人情報と奨励金制度を一体的に周知していく。
10.各種検診の受診機会と未受診者対策
Q.必要な人に検診の機会が届いているか、どのように把握しているのか。現在の周知方法と未受診者への取組は。
A. 必要な人全員に情報が届いているかを直接把握する方法はないが、特定健診受診率が上昇し、がん検診受診率も全国・全道・十勝管内と比較して高いため、一定程度は届いていると認識している。各種検診ガイドの全戸配布、ホームページ、ポスター、チラシ、対象者への個別通知などで周知している。未受診者には保健師が個別に勧奨するほか、65歳以上の肺がん検診無料化や、子宮がん・乳がん検診と特定健診を組み合わせた「レディース検診」なども実施している。
11.健康教育相談訪問事業
Q.自殺予防、生活習慣病重症化予防、フレイル予防などについて、どのような成果があり、その成果をどう検証しているのか。
A. 令和6年度時点で特定健診受診率58.4%、特定保健指導終了率53.8%と上昇傾向にあり、目標値60%に近づいている。また、血糖・血圧・脂質等が基準を超える人の割合も減少傾向にあり、個別の受診勧奨や保健指導の成果が一定程度表れていると考えている。自殺予防では心のサポーター養成講座を実施し、43名を登録した。今後は健診受診率、生活習慣病医療費、自殺者数、自殺死亡率などを経年的・地域間で比較して評価する。
12.森林教育委託料
Q.森林教育事業について、令和7年度の成果をどう評価し、今後どのような方針で進めるのか。
A. 令和7年度決算額は706万3,000円で、幼児保育、小学校、高校などで実施し、森林に親しむという点では成果があったと認識している。一方、森林環境譲与税の歳出が歳入を上回る状況や、一部の生徒しか参加しない事業に対する費用とのバランスなどが課題となった。森林環境譲与税の使途として真に適切な事業に見直した結果、令和8年度予算は289万円としている。
13.教職員ストレスチェック
Q.教職員のストレスチェックを100%実施した後、職場改善や個別対応として何を行ったのか。
A. ストレスチェックは100%実施したが、医師面談が必要となるほどの高ストレス者はいなかったため、特段の追加対応は行っていない。
14.スクールカウンセラー
Q.スクールカウンセラー配置の成果と課題は。また、町費約27万円が未執行となったが、より多く配置する必要はなかったのか。
A. 道費で年間76時間が措置され、それを超えた4.5時間分のみ町費で支出した。町費では最大59時間分を追加できる予算を確保していたが、学校からの追加要請が少なかったため執行額は2万3,315円にとどまった。学校側には時間不足や依頼を遠慮した事情はなかったことを確認している。実績は児童生徒へのカウンセリング5回、教職員への助言18回、保護者等への助言9回、その他17回であり、専門的助言やケース会議を含め効果は非常に高いと評価している。課題は常駐ではなく、いつでも相談できる体制ではないことであり、今後も必要時に追加対応できる予算を確保する。
15.郷土資料館の来館促進
Q.来館者が増加している郷土資料館について、来館促進事業を明確に位置づけ、専用の予算を計上する考えはないか。
A. 令和7年度は各月とも前年を上回る来館者となった。特別展の開催、屋根・玄関修繕、冬期間の土日開館などにより認知度や利用しやすさが向上したことが要因と考えている。今後も特別展を継続し、限られた予算の中で興味を持ってもらえる展示を行い、来館者増に取り組む。
16.学校部活動の地域移行
Q.令和7年度までの部活動地域移行の具体的な成果と、今後進める上での課題は。
A. 検討協議会で13回協議し、児童生徒・保護者・教職員へのアンケートも実施した。陸上少年団を「池田トラッククラブ」として地域クラブ化し、指導者バンクには令和7年度末で12名が登録、うち5名が実際に指導している。課題は指導者確保であり、野球やバスケットボールなどは生徒数減少により単独活動も難しくなっている。今後は指導者バンクの拡充、近隣町との広域的な地域クラブ、部活動ごとの具体的な協議を進める。
17.電子図書の費用対効果
Q.電子図書には年間約270万円かかっている。紙の書籍と比較して、利用実績や費用対効果をどう評価しているか。
A. 紙の書籍は長期間保有できる一方、電子図書には来館不要、障害のある方への読み上げ対応、保管スペース不要、コンテンツを柔軟に入れ替えられるなどの利点がある。紙は蔵書5万4,272冊に対し利用2万3,180冊で約43%、電子図書は1,254冊に対し4,962回利用され約396%となっており、効率的に利用されている。電子図書導入後は住民1人当たりの利用冊数も増加している。紙と電子のどちらか一方ではなく、それぞれの長所を組み合わせ、利用実績と予算のバランスを見ながら継続する。
18.ブドウ・ブドウ酒事業会計のキャッシュフロー
Q.投資活動によるキャッシュ流出が業務活動によるプラスを上回っている。今後も同程度の資金流出が続くのか、それとも一定段階で落ち着くのか。
A. 費用予算は不足を避けるため一定の余裕を持って計上しており、特にブドウの収穫量については豊作を想定して原材料費を見込んでいるため、予算ベースでは支出が大きく見える。令和5、6年度の実績では現金にある程度の余裕がある。今後、ライン更新工事の繰越事業で大きな資金流出が予定されているが、現時点では資金不足になる状況ではない。ただし今後も屋上や外壁塗装など大規模投資が想定されるため、収支や売上状況を見ながら実施を判断する。答弁者の肩書は元資料では明確に判別できない。
